「人間ぎらい」モリエール

人間ぎらい (新潮文庫)

人間ぎらい (新潮文庫)

タイトルに惹かれて長いこと読みたかった本です。

どんなに人間不信感を感じさせてくれるお話なのかとずっと思ってましたが、違いましたね(笑)。


一言でまとめるなら、建前を知らない男の自爆話。

しょっぱなから俺はお世辞なんて大嫌いだってな訳で親友の忠告を無視して、詩を批評してくれと言った人の詩をこき下ろして反感を買う。

好きな人が他の人にもいい顔をするのをストレートに嫌ですと言って煙たがられる。

ついでに自分を好いてくれてる人に対しても、ボロクソに貶す。

んで、結果、好きな人には他のライバルともども振られるわ、自分を好いてくれてた人は親友とくっついちゃうわ、で、文字通り人間ぎらいになって、まあ、自業自得じゃん!って話ですね(笑)


でもね、これ自分がいい歳してるから、そう思うだけで、若かったらどうでしょうね(笑)
アルセストに共感してるかもしれません。
なんかそう言う意味ではライ麦的なのかもしれませんね、建前つかうやつらに反発すると言う意味でね。


なかなか面白いけど、なんか痛々しい本でした。